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2011年03月15日

「Holz Haus toto」 建物の強さのこと

「Holz Haus toto」も引渡しが済みきっと快適に住んでくれているかと思いますが、
今度の震災で思ったことを書いてみます。

それは建物の強さ・耐震性のことです。
特にこれから家を建てようと思っている方に読んでもらいたいのです。

家を建てる時、建物の強さをどう設計しているかですが
まず一番ベースになるのは建築基準法に定義されている強さをまかなうこと。
もちろんこれが満足されなければその家を建てることは出来ません。
これは建物の強さのボーダーラインです

そしてその強さにもいろいろな観点があり
とても大事なことは強さのバランスです。
片方が強くて片方が弱い建物が地震で揺すられた時どう揺れるか。
簡単に想像できますね。
強さのバランスがいい家は揺れがねじれることなく、
建物全体でその揺れに耐えるようなります。
このバランス良し悪しは偏芯率という数字で表されます。
これは建物の強さと重さのずれを計るのですが
数字で言うと<0.3>という値が上限でそれ以下のずれにしなければなりません。
でも<0.3>ぎりぎりだからいいかというとそうではなく
出来る限り<0>に近くなるよう設計しなければいけません。

では本題の強さのこと。
住宅などの小規模な木造建物は壁量計算という建物の強さの計算をします。
これは壁に筋カイをつけたり、構造用のパネルを張ったりして
建物の横揺れにどれだけ耐えられるかを決めるのですが
これも最低基準は法律で規定されています。
考え方は地震に対しては建物の重さで決まり
耐風などの強風の場合は建物の見付面積(風が当たる面積)で決まります。
これらの強さの検討はさっき書いた偏芯率とリンクしながら検討していきます。
静岡県の場合、地震に対してより強くしなければならず
他の地方よりも1.2倍の強さを持たせなければいけません。

それともうひとつ大事なことがあります。
それは床の強さです。
これは最近になって言われだしたのですが
時々耳にする性能表示とか長期優良住宅などの規格では
必ず検討しなければいけないことです。
段ボール箱で説明すると
蓋の開いた段ボール箱は強く押すとすぐつぶれますが
しっかりと蓋をした箱はけっこう強いですね。
まさにそのことです。
いくら壁を強くしてもその壁に囲まれた床が弱ければつぶれやすいのです。
それで今は特に性能表示や優良住宅でなくても
床剛性と呼ぶ床の強さも検討すべきことだと思っています。

さてこれから家を建てようと思っている方、
これらの強さを十分満足できる家を建ててください。
今ハウスメーカーや工務店にお願いしている方
ぜひ強さのこと聞いてみてください。
しっかりとした返事が返ってこないのなら
きっぱりとやめにするか
そのままにせず設計変更などして十分な強さを持つ家を建ててください。

なんでこんなこと書き出したかというと
今度の震災では津波の被害がひどいのですが
もし同じような地震がきた時
私の住む所は津波が襲ってこなくても地震の揺れが怖いからです。

建物の強さをバランスよく持たせるには
バランスのいい間取りにしなければなりません。
そのためには多少希望する間取りを変えなくてはいけないかも知れませんが
つぶれてしまってはどうにもなりません。
ぜひその辺を頭の中において家を建ててください。

ちなみに私の設計の仕方は
まずおおよそ希望される家の広さ・大きさに見合った構造体を考えてから間取りを考えます。
間取りから先に考えると構造(強さ)に無理をかける場合が多いからです。

ということで今回はお堅い話でしたが、
丈夫で快適な家を作ってくださいね。
立てる側の工務店さん、ハウスメーカーさんも心していい家建ててください。


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